今年初の企画として立ち上がった「甲南中・高校大同窓会」。実は毎年行われている同窓会総会の関連企画です。100周年を2年後(2019年)に控えて、なぜ今「大同窓会」なのか?同窓会長片桐義則(15回)と、今年度実行委員長の衣斐茂樹(37回)が、思いの丈を語りました。
— 改革は1年前に始まった。
衣斐・・・先輩、今日はよろしくお願いします。早速ですが、今年、私たち37回卒が同窓会総会の実行委員会を仰せつかりました。この制度は去年始まったそうですね?
片桐・・・そう。卒業して30年目の人たちに実行委員をお願いすることにして、去年初めて36回卒の皆さんに担ってもらいました。同窓会総会も、最近はメンバーが高齢化・固定化されてきた。これでは新しい人が参加しづらい。そこで、若い世代に舵を取ってもらうことにしたんです。
衣斐:卒業して30年目の私たちは、仕事も家庭も一段落して、少しゆとりも出て来た。ちょうど良いタイミングで声をかけていただいたと思います。
片桐・・・皆さんは、諸先輩方と若い後輩たちの、ちょうど中間ぐらいの世代です。全体をつなぐ役割を期待しています。
— もうすぐ100周年…なのに!
衣斐:ところで再来年、甲南学園は100周年を迎えますが、同窓会としてどのようなサポートをお考えですか?
片桐・・・母校の大きな節目ですから、同窓会としても、できるだけのことはしたい。私も同窓会長として100周年の募金委員長に就任し、活動を始めています。
衣斐:甲南の卒業生には、企業の経営者も多いですし、寄付は多いでしょうね。
片桐・・・確かに、兵庫県の社長で一番多いのは甲南卒だと言われています。しかし寄付が順調かと言うと、それはまだまだ。もちろん始まったばかりですから、これからの取り組み次第ですがね。寄付というものは気持ちが大事ですから、私たちの役割は、いかに多くの卒業生の気持ちを盛り上げられるかだと思っています。その意味でも、今度の「大同窓会」には期待をしています。
— 大同窓会が目指すもの。
衣斐:ありがとうございます。最初に実行委員のお話しをうかがった時に、みんなの意識を変える、大きなきっかけが必要だと思ったんです。お恥ずかしい話ですが、これまで私自身、総会に足を運んだことがなくて、正直、そういうものがあることさえ良く知らなかったんです。
片桐・・・分かります。実は私も同窓会長になるまで、出席したことなかった(笑)。
衣斐:それを聞いて安心しました(笑)。総会は無論大切な行事ですが、なかなか積極的に行こうとは思えないですよね。
片桐・・・みんなそうですよ。それにいろんな年代の人が来ると言っても、同学年の友達が、やはり最低5人10人いないと、面白くないでしょう。
衣斐:そうなんです。だから私たちは、総会の“おまけ”を企画するのではなく、「大同窓会」という新しいイベントを企画したんです。各学年それぞれに催してきた同窓会を、大きな会場で一斉に開く。各テーブルで同輩たちとの集いがあり、しかも違うテーブルの先輩・後輩たちとの交流もできる…そんなイメージです。
片桐・・・それなら多世代交流も、自然にできるでしょう。甲南卒業生には経済界で活躍されてる方も多い。言葉は悪いかもしれないが、若い人には、おおいに先輩を利用して欲しい。そして次の世代へ受け渡して欲しい。その循環こそが学校の伝統になるのですから。
衣斐:大同窓会が、その循環を生み出すきっかけの一つになれば嬉しいです。でもそのためには、中高卒業生みんなのチカラが必要です。今年たくさんの人が来て盛り上がれば、来年はさらに増え、甲南の伝統の一つとして定着していくでしょう。そのためにも、この第一回目を成功させたい。ぜひ、皆さんの学年、そして部活動の先輩後輩、みんなに声をかけて集まって欲しいですね。今日は本当にありがとうございました!